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デリヘルの待機所と受付所:大阪府で置けるもの・届出がいるもの

更新日 2026年10月24日 | グローリー行政書士事務所 行政書士 武田 蓮

待機所は、依頼があれば派遣できるように働く方に待ってもらう施設で、設けるときだけ届出書に書き、平面図と使用の権原を示す書類を添えます。受付所は、来たお客様と対面で受付や紹介をする施設で、大阪府内では府の条例により置けません。レンタルルームなどと提携して部屋を確保する形は店舗型の営業とされ、大阪府では府内のどこでも新しく営むことはできません。

待機所とは:設けるときだけ届け出る施設

派遣型(風営法2条7項1号の営業。「派遣型」は通称です)の届出書には、待機所を設ける場合に、その旨と所在地を書きます(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)31条の2第1項7号)。法律は待機所を、客の依頼を受けて派遣される人を待機させるための施設、と定めています。

警察庁の解釈運用基準(令和8年7月1日)は、依頼を受けたときに派遣できる状態で従業者を待機させるための施設、または施設の区画された部分、と説明しています(第18中3(6))。建物の全体でなくても、区切られた一部だけが待機所になることもあります。

働く方がふだん住んでいるだけの部屋は、待機所に当たりません。ただし、その部屋で依頼を待ってもらい、そこから派遣するなら待機所に当たり、届出書に書いて平面図も出します。

待機所は「設ける場合」に書く事項なので、待機所を設けずに届け出ることもできます。どこで待ってもらう形にするかで、届出書の書き方と添付書類が変わります。迷うときは、提出先の警察署に確認してください。

待機所を設けるときに届け出ること

待機所を設けると、届出書の欄と添付書類が増えます。大阪府警が様式のページで公開している届出書(別記様式第25号)では、待機所について次のことを書き、図面と書類を添えます。

届け出ること中身根拠
待機所の所在地待機所の住所風営法31条の2第1項7号
建物内の待機所の位置何階にあるか、その階の全部を使うか一部を使うか様式第25号の備考
待機所としての専用状況営業のほかの用途にも使っているか。使っているなら、その中身を具体的に様式第25号の備考
待機所の平面図待機所の図面府令12条1号ホ
使用の権原を示す書類その場所を使ってよいことを示す書類(持ち家なら登記事項証明書など、賃貸なら登記事項証明書と、賃貸借契約書の写しか貸主の使用承諾書など)府令12条1号ロ、基準 第18中7(2)・第12中13(2)

賃貸の部屋なら、登記事項証明書に加えて、契約書の写しか貸主の承諾書のどちらかで示します。どちらで足りるかは、契約の中身と警察署の判断で変わります。又貸しの部屋は、建物の登記事項証明書に加えて、持ち主から順に、あいだの貸主全員の承諾書か、すべての賃貸借契約書の写しがいります。

待機所は、事務所と同じく、警察職員の立入りの対象です(風営法37条2項3号)。届出をしていない待機所にも立ち入ることができ、立ち入る警察職員は、その場所を受け持つ都道府県警察の職員に限られません(基準 第36中3(1))。立入りは法律の施行に必要な範囲で行うもので、身分証明書が示されます。拒むと罰則があります。図面の描き方は事務所・待機所の平面図にまとめています。

受付所とは:お客様が来て、対面で受け付ける施設

受付所は、来訪したお客様と対面して、次のような業務をする施設です(基準 第18中3(5))。

  • お客様から、サービスの依頼を受ける業務(受付業務)
  • 働く方の写真を見せるなどして、お客様に紹介する業務

派遣型は、依頼の受け方に制限がありません。ただし、お客様が来る施設で依頼を受ければ、その施設は受付所になります(基準 第6中1(4))。事務所と同じ施設を受付所として使う場合も、受付所として届出書に書く扱いです。

一方、お客様が来ず、電話やファクシミリだけで依頼を受ける事務所は、受付所に当たりません。分かれ目は、お客様が来て、対面で受付や紹介をするかどうかです。

第三者に任せる形にも注意がいります。風俗案内所などの第三者が営業者の委託を受け、広告や宣伝の範囲を超えて、その施設に来た人と対面で受付や紹介をしていれば、その施設は営業者が設ける受付所に当たります(基準 第18中3(5))。

施設どんな場所か届出書に書くか大阪府内では
事務所営業活動の中心になる場所(なければ住所)どの届出でも書きます府の条例の禁止はありません(派遣型は平面図を出します)
待機所派遣できる状態で働く方に待ってもらう場所設けるときだけ府の条例の禁止はありません(平面図と使用の権原の書類を出します)
受付所来たお客様と対面で受付や紹介をする場所設けるときだけ置けません(府の条例)

大阪府では、受付所を置けない

大阪府の風営法施行条例は、受付所営業を営む者は「府の区域」ではその営業を営んではならない、と定めています(条例11条2項)。大阪府内には、受付所を置ける場所がありません。

このため、大阪府内の受付所を書いた届出には、届出確認書が交付されません(風営法31条の2第4項ただし書)。届出書を出していても、この理由で確認書が交付されなかった人は、広告や宣伝もできません(風営法31条の2の2、基準 第20中2(1))。

禁止された地域で受付所営業をすると、5年以下の拘禁刑若しくは1,000万円以下の罰金、またはその両方です(風営法49条6号)。法人には3億円以下の罰金が科されます(同57条1項1号)。公安委員会は、受付所営業の廃止を命じることもできます(同31条の5第2項)。

大阪府には、案内所についての条例もあります。大阪府特殊風俗あっせん事業の規制に関する条例は、派遣型を「性風俗特殊営業」に含め、何人もこれに関して、不特定または多数の人が出入りできる施設を設けて、営業の情報や連絡先を教えたり、お客様になろうとする人を送り届けたりする事業(特殊風俗あっせん事業)をしてはならない、としています(同条例2条・3条)。大阪府内では、派遣型の営業を案内所で紹介すること自体が、府の条例で禁止されています。看板やビラの決まりは広告の決まり(大阪府)をご覧ください。

弊所は、受付所を設ける届出は、府外のものも含めてお受けしていません。

レンタルルームなどと提携して部屋を確保する形は、店舗型

派遣型の派遣先は、人の住居と、人の宿泊の用に供する施設です。後者には、レンタルルームなどのほか、一般のホテルや旅館も含まれます(基準 第6中1(2))。

レンタルルームなどの施設と提携して、営業のための部屋をあらかじめ確保しておく形は、派遣型ではなく店舗型の営業とされます(基準 第5中2(2))。大阪府では、この種類の店舗型の営業は府内のどこでも新しく営むことはできません(府の条例)。お客様の住まいや、お客様が泊まる一般のホテルに派遣する形は、派遣型です。

自分で個室を設けて、その個室でサービスを行う形も店舗型(風営法2条6項2号)で、大阪府では府の区域全体で営めません(条例11条1項1号)。禁止された地域で店舗型の営業をすると、受付所と同じく風営法49条6号の罰則の対象です。

あとから待機所を設ける・移すとき

届け出た事項に変更があったときは、10日以内に変更届(別記様式第27号)を出します(風営法31条の2第2項、施行規則53条で準用する42条2項)。待機所を新しく設けるときや、場所を移すときも、変更届の対象です。

変更届には、交付されている届出確認書と、新しい待機所の使用の権原を示す書類、平面図を添えます(風営法に基づく許可申請書の添付書類等に関する内閣府令(府令)12条3号)。大阪府の手数料は1,500円です(条例 別表第三)。

待機所に使う部屋を借りる前に、契約書の使用目的の欄や、貸主から承諾書をもらえるかを確かめておくと、変更届の書類がそろえやすくなります。期限や書類のくわしい話は変更届・廃止届にまとめています。

よくある質問

Q働く方が住んでいる部屋で待ってもらうと、待機所になりますか?
A

働く方がふだん住んでいるだけの部屋は、待機所に当たりません。ただし、その部屋で依頼を待ってもらい、そこから派遣するなら待機所に当たり、届出書に書いて平面図も出します。どちらに当たるかで迷うときは、提出先の警察署に確認してください。

Q事務所で電話を受けているだけでも、受付所になりますか?
A

お客様が来ず、電話やファクシミリだけで依頼を受ける事務所は、受付所に当たりません(警察庁の解釈運用基準 第18中3(5))。お客様が来て、対面で受付をしたり、働く方の写真を見せて紹介したりすれば受付所に当たります。大阪府内では、受付所は置けません。

Q待機所がなくても届出はできますか?
A

できます。待機所は、設ける場合に届出書へ書く事項です(風営法31条の2第1項7号)。あとから設けるときは、10日以内に変更届を出し、平面図と使用の権原を示す書類を添えます。

Q一般のホテルに派遣するのも、店舗型になりますか?
A

お客様が泊まる一般のホテルや旅館に派遣する形は、派遣型です(基準 第6中1(2))。レンタルルームなどの施設と提携して、営業のための部屋をあらかじめ確保しておく形は店舗型の営業とされ、大阪府では府内のどこでも新しく営むことはできません。

書類と事務所の平面図づくり、警察署への提出までお任せください

大阪府内の警察署に出す派遣型の届出を、報酬88,000円(税込・事務所の平面図を含む)でお引き受けします。別の場所に待機所を設けるときは1か所22,000円、警察署の手数料3,400円は別です。報酬は届出確認書をお渡ししてからの後払いです。確認書が出なければ報酬はいただきません(ご都合で取りやめた場合や、事実と違うことをお伝えいただいていた場合などを除きます)。

参考にした資料

記事の内容は更新日時点のものです。手続きの細かい運用は、申請先の警察署・役所で確認してください。

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