派遣型・通信販売型の広告の決まり(大阪府):看板・チラシ・ネット
無店舗型の営業は、届出書を出す前は、営業のサイトやSNSを含めて広告・宣伝ができません(風営法31条の2の2)。大阪府では、派遣型は府内のどこでも看板・はり紙・ビラが使えず、通信販売型も商業地域以外と学校などの周りで同じ制限があります(府の条例13条2項)。インターネットの広告にも、18歳未満の方はお客様になれないことを書く決まりがあります。
届出書を出す前は、広告も宣伝もできません
無店舗型性風俗特殊営業の届出書を出していない人は、この営業を営む目的で、広告や宣伝をしてはいけません(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)31条の2の2第2項)。警察庁の解釈運用基準(令和8年7月1日)は、ここで禁じられる「広告又は宣伝」には、看板やビラだけでなく、新聞・雑誌・インターネットなどを使うものも全部含まれるとしています(第20中2(1))。営業のサイトやSNSでの告知も、届出書を出してからです。
届出書を出した人も、届け出た営業以外の無店舗型の広告はできません(同条1項)。たとえば、1号(いわゆる派遣型)だけを届け出ている人が、2号(いわゆる通信販売型)の営業を広告することはできません。大阪府内の受付所を書いた届出で、届出確認書が交付されなかった人も、広告・宣伝ができません(基準 第20中2(1))。
大阪府の広告制限地域:派遣型は府内全域
届出をしたあとも、広告の方法には決まりがあります。風営法は、店舗型の広告の決まり(28条5項)を無店舗型にも当てはめていて(31条の3第1項)、「広告制限区域等」では、看板などの広告物を出すことと、ビラなどを配ることを禁じています。広告制限区域等は、学校などの周囲200メートルの区域と、都道府県の条例で決める地域です。大阪府の条例は、この地域を次のように決めています(大阪府風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例13条2項)。
| 種類 | 条例で決めた地域 | その結果 |
|---|---|---|
| 派遣型 | 府の区域(全域) | 府内の |
| 通信販売型 | 都市計画法の | 商業地域以外の |
「学校など」には、学校・図書館・児童福祉施設など(法28条1項)のほか、大阪府の条例で決めた病院・診療所・公民館・博物館・都市公園・公共の体育館やプールなどが含まれます(条例10条)。商業地域かどうかは、市区町村の都市計画(用途地域)で決まります。
看板・はり紙・ビラ:何が当たるか
基準は、次のように説明しています(第20中2(2)→第19中2(2))。
- 「広告物」には、看板・立看板・はり紙・はり札・広告塔のほか、ネオンサイン・電光掲示板・プラカード、走る自動車の車体の広告なども当たります。決まった場所に固定されているかどうかは問いません。
- 「ビラ等」には、ビラ・パンフレットのほか、営業の呼称などが書かれたポケットティッシュやカードも当たります。
- 内容が卑わいなものに限りません。営業の名称だけが書かれた広告物やビラでも、その営業の広告と認められれば、規制の対象になり得ます。
- 人の住まいにビラなどを置いたり、郵便受けに入れたりした時点で違反です。郵便物として配達させた場合も違反になります。
- 営業する人と意を通じて、こうした方法で広告をした人も、処罰され得ます。
人の住まいにビラなどを配ることは、派遣型・通信販売型とも、場所を問わず禁止です(法28条5項2号)。広告制限区域等の外でも、18歳未満の人にビラなどを配ってはいけません(同項3号)。
インターネットの広告で守ること
インターネットの広告で、少なくとも守らなければならない決まりは次のとおりです。
- 届出書を出す前と、届け出た営業以外の広告・宣伝はできない(法31条の2の2)
- 18歳未満の方はお客様になれないことを、広告に書く(法31条の3第1項→28条9項)
- 清浄な風俗環境を害するおそれのある方法で広告しない(法31条の3第1項→28条8項)。基準は、無差別に携帯電話へ広告のメールを送ることや、卑わいな内容が出ていると推測できないホームページに、卑わいな内容のバナー広告を出すことが当たるとしています(第20中2(2)→第19中2(5))
3つ目には直接の罰則はありませんが、公安委員会の指示の対象です(法31条の4第1項)。
18歳未満の方はお客様になれないことの書き方
この決まりは、看板やビラだけでなく、新聞・雑誌・インターネットなど、広告・宣伝のすべてが対象です。原則として、個々の広告ごとに書きます(基準 第20中2(3)ア・イ)。雑誌に複数の営業の広告がまとめて載る場合は、共通の文言で示すこともできます。
文字の広告なら公衆の見やすいように表示し、音声の広告なら音声で告げます(施行規則57条1項→47条1項)。文言は法令で決まっていないので、18歳未満の方はお客様になれないこと(例:「18歳未満の方はご利用いただけません」)がはっきり分かる書き方にします。届出のときに出す「営業の方法」(様式第28号)にも、この示し方を書く欄があります。
案内所での紹介は、府の条例で禁止されています
大阪府特殊風俗あっせん事業の規制に関する条例は、派遣型(法2条7項1号)を「性風俗特殊営業」に含め、何人も、この営業に関して「特殊風俗あっせん事業」を行ってはならないと決めています(同条例2条2項・3条)。多くの人が出入りできる施設を設けて、営業の情報や連絡先を教える、お客様を送り届ける、待ち合わせの場所を提供する、といったことを行う事業で、いわゆる風俗案内所がこれに当たります(同条例2条3項・4項)。違反すると、6か月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金の対象です(同条例20条1項1号)。
また、案内所などの第三者に、来た人との対面での受付や、働く方の写真を見せての紹介を任せると、その施設は営業する人が設けた「受付所」に当たります(基準 第18中3(5))。大阪府では、受付所は府内のどこにも置けません(条例11条2項)。くわしくは待機所と受付所(大阪府の決まり)をご覧ください。
違反したとき
| 違反 | 罰則 | 大阪府の |
|---|---|---|
| 届出書を | 100万円以下の | C |
| 広告制限区域等での | 100万円以下の | C |
| 18歳未満の | 直接の | 指示に違反するとC |
罰金は、違反した人のほか、営業者である法人や個人にも科されます(法57条1項)。大阪府警が公表している処分の基準は、まず指示をし、それに違反したときに営業停止を命じるのを通常としつつ、罰則のある違反で検挙された場合などは、指示をしないで営業停止を命じることもあるとしています。区分ごとの期間の目安は、届出をしないで営業したときにまとめています。
そのほかに確かめておくこと
働く方を募集する広告が、届出の前に禁じられる「広告又は宣伝」に含まれるかは、公式の資料で確かめられていません。求人の広告の扱いは、提出先の警察署に確認してください。
派遣型では、働く方の紹介を受けて、紹介した人に紹介料などを払うことも禁じられています(法31条の3第1項→28条13項)。くわしくは従業者名簿と年齢・在留資格の確認にまとめています。
よくある質問
Q届出の前に、営業のサイトやSNSで告知してもいいですか?
できません。届出書を出していない人は、無店舗型の営業を営む目的で広告・宣伝をしてはいけません(風営法31条の2の2第2項)。警察庁の解釈運用基準は、インターネットを使うものも全部含まれるとしています(第20中2(1))。
Q大阪府内で、派遣型のビラやポケットティッシュを配れる場所はありますか?
ありません。大阪府の条例は、派遣型の広告制限地域を府の区域全体としているので、府内のどこでもビラやポケットティッシュなどを配れず、看板やはり紙も出せません(条例13条2項1号)。人の住まいへのビラは、郵便で送る形でも違反です。
Q「18歳未満の方はご利用いただけません」と書けば足りますか?
文言は法令で決まっていません。18歳未満の方がお客様になれないことがはっきり分かる書き方で、公衆の見やすいように表示します。原則として、個々の広告ごとに書きます(警察庁の解釈運用基準 第20中2(3))。
Q通信販売型の広告にも、同じ決まりがありますか?
届出前の広告の禁止、18歳未満の方はお客様になれないことの表示、人の住まいへのビラの禁止は同じです。看板などの広告物とビラの制限は、通信販売型では、商業地域以外の場所と、学校などの周囲200メートルです(法28条5項1号、条例13条2項2号)。
書類づくりから
大阪府内の警察署に出す無店舗型の届出を、派遣型は報酬88,000円(税込・事務所の平面図を含む。別の場所に待機所を設けるときは1か所22,000円)、通信販売型は報酬74,000円(税込)でお引き受けします。警察署の手数料3,400円は別です。報酬は届出確認書をお渡ししてからの後払いです。確認書が出なければ報酬はいただきません(ご都合で取りやめた場合や、事実と違うことをお伝えいただいていた場合などを除きます)。
参考にした資料
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法・e-Gov法令検索)
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則(e-Gov法令検索)
- 警察庁 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準(令和8年7月1日)
- 大阪府風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例(大阪府例規集)
- 大阪府特殊風俗あっせん事業の規制に関する条例(大阪府例規集)
- 大阪府警察 処分基準(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)
記事の内容は更新日時点のものです。手続きの細かい運用は、申請先の警察署・役所で確認してください。
