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派遣型の店名・電話番号を追加・複数使うとき:届出は1つ?

更新日 2026年10月24日 | グローリー行政書士事務所 行政書士 武田 蓮

派遣型の届出は、営む方(個人・法人)が同じなら、店名(呼称)や電話番号をいくつ使っても1つです(警察庁の解釈運用基準 第18中3(1))。その代わり、使う店名と、依頼を受ける連絡先は全部届け出ます。あとから増やす・変えるときは、新しい届出ではなく、10日以内の変更届です。

届出は「営む人ごと・種類ごと」に1つ

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)31条の2第1項は、無店舗型性風俗特殊営業を営もうとする人に、営業の種類(1号・2号)に応じて届出書を出すよう求めています。派遣型は、このうち1号の営業の通称です。

店名を2つ、3つと使い分けるときについて、警察庁の解釈運用基準(令和8年7月1日)は次のように整理しています(第18中3(1))。

  • 無店舗型の届出は、営業を「営む者」ごとに行う。
  • 派遣する働く方の集団や、派遣する地域の区分に応じて呼称や電話番号を使い分け、本人は複数の営業をしているつもりでも、営む者が同じ主体である限り、全体を1つの営業として届け出る。
  • 呼称を複数使うなら、その全部を届け出る。

つまり、営む方が同じなら、派遣型の届出は1つです。派遣型と通信販売型の両方を営むときは、それぞれに1つずつです。

事務所が2か所以上あるとき

届出先は、営業の本拠となる事務所の場所を管轄する公安委員会です。事務所が複数あるときは、その中心になる事務所が「営業の本拠となる事務所」に当たります(解釈運用基準 第18中3(2))。本拠の事務所が大阪府内にあれば、派遣する地域が府の外にまたがっていても、出す先は大阪府の警察署です。本拠以外の事務所の扱いは、提出先の警察署に確認してください。

届出書には、呼称と連絡先を全部書く

「呼称」は、広告や宣伝で使う呼び名のことです(解釈運用基準 第18中3(3))。ふだん「店名」と呼んでいるものが、これに当たります。開始届(様式第25号)のうち、店名や電話番号が複数あるときに関わる欄は次のとおりです。

届出書の欄書くこと根拠
広告又は宣伝をする場合に使用する呼称使う呼称の全部。大阪府警のWord様式には、4つまで書く欄がある風営法31条の2第1項2号、様式第25号の備考
客の依頼を受ける方法依頼を受ける方法の全部同項5号、様式第25号の備考
客の依頼を受けるための電話番号その他の連絡先方法に応じた連絡先の全部。電話番号・郵便の宛先・振込口座・URLなど同項6号、解釈運用基準 第18中3(4)、様式第25号の備考

解釈運用基準は、連絡先の例として、郵便で依頼を受けるなら郵便の宛先、電話やファクシミリなら電話番号、インターネットなら電子メールアドレスなどを挙げ、複数あれば全部を書かせるとしています。欄に書ききれないときは、別紙に書いて添えます(様式第25号の備考)。

呼称の欄には、ふりがなを書く欄も付いています。営業のサイトやSNSで営業を示すのに使っている名前も、広告や宣伝で使う呼び名に当たり得ます。どこまでを呼称として書くか迷うときや、LINEのIDや予約用のアプリで依頼を受ける場合の書き方は、提出先の警察署に確認してください。

店名・電話番号を増やす、変える、やめるとき

届け出た呼称、依頼を受ける方法、連絡先が変わったときは、変わった日から10日以内に変更届を出します(風営法31条の2第2項、施行規則53条)。新しい店名を足すときも、使っていた店名をやめるときも、届け出た呼称が変わるので変更届の対象です。届出は1つのままで、新しく開始届を出すのではありません。

  • 様式:別記様式第27号。変更年月日、変更事項(新・旧)、変更の事由を書きます。
  • 添える書類:交付された届出確認書
  • 手数料:1,500円(大阪府の風営法施行条例 別表第三)
  • 出す先:事務所の場所を管轄する警察署(生活安全課)の窓口。受付は平日9時〜17時です。

新しい店名は、変更届を出してから広告に使います。電話番号やURLを変えるときも、変更届を出してから使うと安心です(扱いは提出先の警察署に確認してください)。

変更届の前にそろえておくこと

  • 変わった日(変更年月日として書く日)
  • 手元の届出確認書
  • 新しい呼称の表記とふりがな、新しい電話番号やURL
  • 使うのをやめた呼称や連絡先(変更事項の「旧」の欄に書く)
  • 変更後の、依頼を受ける方法と連絡先の全体の一覧(欄に書ききれなければ別紙)

変更届を出さなかったり、事実と違う内容で出したりすると、50万円以下の罰金の対象です(風営法55条6号)。事務所や待機所が変わるときの書類は、変更届・廃止届にまとめています。

別の人・別の会社が営むときと、名義の問題

届出の数を決めるのは、店名の数ではなく、実際に営む人が誰かです。別の人や別の会社が、自分でその営業を営むのであれば、その人(その会社)が自分の名義で届出をします。

反対に、実際に営む人が同じなのに、名義だけを別の人や別の会社にして届出を分けるのは、事実と違う届出(風営法53条6号)になり得ます。届出書や添付書類に事実と違うことを書いて出すと、6か月以下の拘禁刑若しくは100万円以下の罰金、又はその両方の対象です。事実と違う届出には、届出確認書も交付されません(解釈運用基準 第18中8(1))。

店名を変えても、同じ人の営業であることは変わりません。営業の全部の停止を命じられた場合、営む人が同じなら、別の呼称や電話番号で同じ種類の営業を始めることも禁止されます。停止の期間中は、廃止届を出しても同じ種類の営業を始められません(解釈運用基準 第32中4(2))。停止を逃れるために名義だけを別の人や会社にして届け出ることも、事実と違う届出になり得ます。

個人で営んでいた営業を法人に移すときや、別の人に引き継ぐときは、店名が同じでも届出は引き継げません。前の人の廃止届と、新しい人の開始届です(法人にするとき)。

映像送信型の届出との違い

同じ風営法の届出でも、映像送信型性風俗特殊営業(風営法2条8項。成人向けの映像を、インターネットなどを使って客に見せる営業)とは、届出の数え方が違います。

項目無店舗型(派遣型)映像送信型
届出の単位営む人ごと(種類ごと)営業ごと。インターネットなら通常はホームページ単位
名前の違うサイト・店名が2つ以上営む人が同じなら、1つの届出に全部書く通常はホームページごとに届出
根拠風営法31条の2、解釈運用基準 第18中3(1)風営法31条の7、解釈運用基準 第18中4(1)

通信販売型や映像送信型も営むとき

店舗型・無店舗型・映像送信型などは、それぞれ別の営業です。兼ねて営むときは、それぞれについて開始届がいります(解釈運用基準 第18中1(1))。営業の種類は変更届の対象から外されているので(風営法31条の2第2項)、派遣型の変更届で通信販売型を足すことはできません。

届出書を出した人でも、届け出た営業以外の無店舗型の営業について、広告や宣伝はできません(風営法31条の2の2第1項)。成人向けの商品を主に扱う通信販売を始めるなら、通信販売型(2号)の届出書を出してから広告します。対象になる商品の考え方は、成人向け商品の通信販売(2号)にまとめています。

派遣型をやめて通信販売型に切り替えるときは、新しい種類の開始届と、やめる種類の廃止届の両方を出します。

よくある質問

Q地域ごとに店名を分けています。地域ごとに届出がいりますか?
A

営む方が同じなら、届出は1つです。解釈運用基準は、派遣する地域の区分に応じて呼称や電話番号を使い分けていても、全体を1つの営業として届け出るとしています(第18中3(1))。使う店名と連絡先は、全部書きます。

Q店名を1つ増やすと、手数料はかかりますか?
A

変更届の手数料1,500円がかかります(大阪府)。変わった日から10日以内に、届出確認書を添えて出します。新しい店名は、変更届を出してから広告に使います。

Q予約用のアプリやLINEでも依頼を受けています。連絡先として書きますか?
A

依頼を受ける方法と連絡先は、全部書く決まりです(風営法31条の2第1項5号・6号)。様式の備考も、電話番号・郵便の宛先・振込口座・URLなどをすべて書くよう求めています。LINEのIDなどの書き方は、提出先の警察署に確認してください。

Q家族や別の会社の名義で、届出を分けてもいいですか?
A

届出の名義は、実際にその営業を営むのが誰かで決まります。ご家族や別の会社が自分で営むなら、その方の名義で届け出ます。実際に営む人が同じなのに名義だけを分けるのは、事実と違う届出(風営法53条6号)になり得ます。

届け出たあとの手続きも、お任せください

店名や電話番号・待機所の変更、事務所の移転、法人にするときの届出、営業をやめるときの廃止届まで、大阪府内の警察署に出す手続きをお引き受けします。変更届は報酬11,000円(税込)から、警察署の手数料は別です。報酬は後払いです。変更届は届出確認書をお渡ししてから、廃止届は警察署に受け付けられたことのご報告のあとにいただきます。以前に出した届出の変更や廃止のご相談もお受けします。

参考にした資料

記事の内容は更新日時点のものです。手続きの細かい運用は、申請先の警察署・役所で確認してください。

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